『ロシア宇宙開発史』。

20世紀、宇宙開発でフロンティアを切り拓いていった旧ソ連。

その歴史を学んでみました。


ロシア宇宙開発史: 気球からヴォストークまで
東京大学出版会
冨田 信之

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19世紀から20世紀にかけての科学者の多くが、

ジュール・ヴェルヌのSF小説に魅せられ、宇宙への憧憬を強めていったというのは、

今の時代から振り返ると余りピンときませんが、それだけ影響力のある文章だったのでしょうね。

気球からヴォストークまでという本書の射程野中でも、

ロシア革命、

第二次世界大戦後のドイツからの技術「移転」(技術者の連行)、

ソ連指導部内の権力争いと宇宙開発担当者間の争いとの合従連衡、科学者間の競争が政治的な権力争いと結びついた結果として健全な科学の発展の妨げになったこと、

冷戦構造がロシアの宇宙開発の方針に与えた影響、

必ずしもソ連指導部が一致して宇宙開発の先陣を切ることを至上命題としていたわけではないこと、

スプートニクショックは西側のインパクトが強く、ソ連国内では当初大きな反応がなかったこと、

バイコヌール宇宙基地のバイコヌールという名称は、基地を秘匿する観点から全く関係のない地名を仮につけられたものであること、

などなど、

表の華やかさとは全く異なる現実を色々と知ることができました。


国際宇宙ステーション等で米ロも含め国際的な協力の枠組みができているというのは、本当に隔世の感があります。

冷戦を少し体験した世代として感慨深いものがありますね。

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